モノクロ暗室教室(4回目)

前回はベースとなるコントラストや明るさをフィルターワークで決める作業でしたが、今回はさらに一歩踏み込んだ「覆い焼きと焼き込み」です。
この部分を明るくしたいとかこの部分はもう少し暗くしたいなんて場合に使用します。

ちょっと分かりにくいですが、これがベースとなる写真です。

この左下の道路部分を薄く(明るく)、空の部分を暗くしていきたいと思います。
明るくしたい場合はその部分を適当な時間、露光中に覆い隠す事で明るくする事が出来ます。

上のベースになる写真ですが、段階露光をとった結果、引き伸ばし機のレンズでf5.6の時に3秒で焼いきました。

3秒のうち、0.5秒だけ一部分を覆うなんて絶対無理なので、引き伸ばし機のレンズを絞って露光時間を延ばします。
ここら辺は普通にカメラで撮影するのと同じ計算ですね。

2段絞るとf5.6→f8→f11になるので、同じプリント結果を得るには露光時間も3秒→6秒→12秒となります。
f11の時は12秒の露光という事になるので、1秒覆うとかって事も出来そうですよね。

12秒の間に手を使って2秒間だけ道路部分を隠してみました。

が、見事に失敗w 印画紙近くで静止していたので、画像では分かりにくいですが、プリントではくっきりと手の形に薄くなって違和感が出ています(´・ω・`)

それを踏まえて2回目。
2秒じゃちょっと明るすぎる気がしたので、覆い時間を1秒くらいにして、印画紙寄りじゃなくレンズ寄りに手を入れて、若干上下に動かすなどして影がくっきりしないようにしてみました。
目立つ様な変化は無いですけど、最初のに比べて道路も少し見やすくなってました。

次に空の部分。

焼き込みをするので0号フィルターで重ね焼きをします。

同じように長めの秒数にして、空以外の部分は隠しつつ、違和感のないように隠した部分をボカシながら焼き込みます。

そしてこれが出来たもの。

少しですが、最初のに比べて雲の濃淡が出てます。

最終的に完成したのがこれ

めっちゃ地味な差かもしれませんが、その写真で自分が何処を見て欲しいかを誘導する為に行うものでもあるので、作業前に完成形をイメージして、どのようにするかを考えておく事がとても重要だという事。
そして、作業し始めたらデジタルと違って紙に情報は残らないので、メモにGFS表を作っておくと良いそうです。
(G=フィルターの号数、F=レンズの絞り値、S=秒)

これを参考にしながら、この秒数だったらここをこう補正しようってのを考えていくわけですね。

ぶっちゃけ、デジタルなら補正したい部分を範囲指定してちょこちょこっと弄って、失敗したらアンドゥしての繰り返しで済むのでとても楽です。
でも、覆ったり焼きこんだりする為に、その形に型を作ったり手で隠したりというパズルのような楽しさは無いなと思いましたね。

次回はいよいよ1枚を完成させます。
とは言っても、1週遅れで記事を書いているので、もう土曜日に焼いてきちゃったんですけどね(^-^;;
結構思い切った感じにしたので、次回の最終回ではスポッティング(ゴミ消し)などをして額装します。

実際に額に入れたときにどうなるのかは分からないので、凄く楽しみです。